豆苗へのリスペクト

野菜が今、高かったり品薄だったりしていて、
「豆苗」を利用している方は結構いらっしゃると思います。

食べた後も、お水を取り替えつつ根を育てると、
新しい芽が出て茎がぐんぐん伸びていきますね。

ウチの豆苗

我が家の豆苗くんも急成長中。
上に上にどんどん伸びていってます!
「向かう方向」がどこなのか、
彼らはちゃんと知ってるんです。
すごいなあ。


アレクサンダーテクニークでは、
「自分をこのように使おう」という「意図を持つ」ことを
「方向づけ」(ダイレクション = Direction)と呼んでいます。

上、下や、内、外など、何らかの方向性を持っているので、こういう言い方をしています。
柔らかい、長い、広いなども方向づけに入ります。


特徴的なのは「長くする」、「上に伸ばす」のではなく
自分の長さを許す、上に向かうのに任せる、というように
「なるがままにまかせる、させる」という意図がそこに潜んでいることです。
Do(する)」ではなく、「Let(させる、ゆるす、まかせる)」というわけです。


もちろん動く時、行動する時、Doは必要なんですけど、
「必要な分だけのDoでいいよね」ということになると思います。

必要な分だけのDoに立ちかえることで、
元々持っている長さ、広さ、柔らかさが戻ってくるので
そちらを大事にしよう、という考え方ですね。

 

豆苗たちも、向かいたい方向に伸びていってるわけなんですけど、
決して引っ張って伸びていってるわけではないですよね。
彼らなりの「方向づけ=意図」を持ち続け、必要なDoをしながら進んで行く。
絶えず意図を持って向かい続けているのです。
「伸ばす」じゃなくて「伸びる」なんです。


ところで本日、豆苗に新たなリスペクトの念を抱きました。
日々お水を取り替えている内に
「なんかずっしり重みがあるなぁ」と気づくようになったのですが・・。


どうやら「根」の部分の厚みが増しているらしい。
なんと茎だけじゃなくて根も成長しているようなのです!

この重厚感、すごい。

豆苗たちのオポジション

下へ向かう方向性があるから
上へ向かうことが出来る!

豆苗ズ、さすがです。

上と下、右と左など、反対同士の方向性のことを
「オポジション」と言います。
星座占いなどにも出てくる言葉ですね。

オポジションは、私たち生き物が
のびのび生きるために大切な方向性なんです。
「厚みのある根元」があることで上へも向かって行けるなんて
なんだか励まされますね。


でもさすがに伸び過ぎてしまったので、
今晩あたり食べようかなと思います。


2020年4月17日