2020年12月11日
老眼がだ~いぶ進んでしまったので、
観念して遠近両用メガネを作りに行ってきました。
お店は吉祥寺の「オプテリアグラシアス」さんです。

こちらでメガネを作ってもらうのは2度目です。
検眼がとっても丁寧で、色んな観点から調べてくれるのです。
「見る」って、複雑で統合的な活動なんだなーといつも感心します。
さて、店長さんに検眼していただいていた時のこと。
ちょいちょい「左目が遊んでるね」という言葉が聞こえてきました。
私は最初「左目だけ違う方に動いちゃうのかな?」と思っていました。
好奇心から店長さんにお聞きしてみると、
なんと目って、いつも両目で見てるってわけじゃなく、
片っぽがサボっちゃうことがあるそうなんです!
私の場合、右目がいつもがんばって見ていて、左目は時々シャッターを閉めちゃうらしい。(「神経が遮断される・・」という言い方だった、と思います。)
両目だったら分かるけど、片っぽだけ「サボれる」ということが、驚きでした。
なんと器用なことよ!
「どうやってサボることが出来るか」も聞いてみたのですが、
諸説あるらしく、はっきり結論は出ていないようです。
また、人によって「サボり方」も違うらしい。
目の持ち主は「見えている」と思っていても、
目の方は「見ていない」こともある。
文字通り、主人の目を盗んで、こっそりサボっているヤツもいるわけです。
もし私の左目が言葉を話すことが出来たら、左目なりの「言い分」があるのかもしれませんね。
もう一つ面白いなぁと思ったのが、
「見えた文字を答える」タイプの検査をした時のこと。
ぼんやり見えていて、当てずっぽうで答えてしまった文字があったんです。
(例えば「け」か「り」か分かんないけど、とりあえず「け」と答えた、みたいな感じ。)
ちょっと心配になって、当てずっぽうだったことをお伝えしたのですが、
店長さんによると「それもすごく大事な情報なんだよ」とのことでした。
何かをキャッチしたと、本人が認知していることが大事なんだそうです。
そして、今鮮明に見えていないからといって、「見えていない」方のグループに入れてしまわなくてもいいんだ、というようなことも仰っていました。
つまり、
ぼんやりしか見えていない、じゃなくて
ぼんやりした「見え方」である、ということですね。
そう考えると、「見え方」にも色々バリエーションがあるんだなと
ちょっと楽しくなります。
もしかしたら、鮮明じゃない見え方を
「見えていない」グループに入れ続けていくと、本当に見えなくなっていくのかもしれないな、と私は思いました。
* *
ここからは「クマガイ説」です。
「見る」という活動は、
「目」だけの単独活動ではなく、
神経や脳や筋肉、さらに私たちの認知、意図などによる
「チーム」によって成り立っている、チームプレーなんですよね。
だから、チームの誰かが「もうやーめた!」
とあきらめてしまったり、投げやりになってしまったりすると、
そこでゲームはストップしてしまう。
チームの連携が停滞してしまう・・。
つまり・・
チームの連携が上手く行くようにサポートするのが、メガネの役割であり、
さらに、チームの連携が今どうなっているのかを知るためにあるのが、
こちらのお店でやっているような検眼である。
・・こういうことなんじゃないかな?と私は思いました。
(あくまで私見です!店長さん、もし間違っていたらごめんなさい。)
あきらめかけているチームメートに、
「もう一度一緒にゲームしようぜ!」と、手を差し伸べるみたいな感じでしょうか?
アレクサンダーテクニークでやっていることも、
全体の機能の連携をサポートすることですので、
お話をお聞きして、私はますます興味と親近感がわいたのでした。
オプテリアグラシアスさんでは、丁寧に見え方を調べた上で、
左右どちらの目も、協力し合って働けるようなメガネを作ってくれるんです!
まさに職人技です。
しかも、今まで私が使っていたフレームも、メンテナンスすれば一生使えるそうです。
(塗装がはげてきているんだけど、頼めば塗り直すことが出来るそう!)
さて、HPの私のプロフィール写真は、
今までのメガネのままですが、
「中の人」は、今月後半には「Newメガネ」の人になります。
協調的なNewメガネに興味のある方は、機会があればお会いしましょう!