2021年8月3日
2回目のワクチン接種が終わりました。
これで、今までよりも少しだけですが、
「アレクサンダーテクニークに興味はあるけど躊躇している」
方々の気持ちが軽くなるかもしれないなと思っています。
引き続き、レッスンの際は
手指や設備の消毒、換気、
マスクの着用など感染予防対策をして参ります。
昨年からずっと、
私たちは、たくさんの刺激にまみれて日常生活を送っています。
アレクサンダーテクニークを学ぶひとりの人間として、
どういう「在り方」で日々暮らし、
人々や社会と関わって行くことが出来るだろう?
私は、そんなことを考えています。
「教師として何が出来るか」なんて言うのもおこがましいくらい
私自身、刺激の大波を「食らって」生きています(笑)。
イメージとしては、大きな海が荒れていて、
その波をガンガン食らって
「うわ~、しょっぱいな」とか言っているのが、今の私です。
波に翻弄される船
でも海の深さを見ていくと、
表面の波とは違うものが見えてくるような気がします。
深海では、静けさの中、海面とは別の生き物たちがいて、
その中での「生」というものがある。
大波もガッツリ受けつつ「深海も確かにあるのだ」と見据えていく・・。
そんな在り方が出来たらいいなと思っています。
深海のいきものたち
かつて、神戸の連続殺人事件があった時、
臨床心理学者の河合隼雄さんは
朝日新聞の夕刊に次のように書いていらっしゃいました。
癒しの根本は、そのことによる悲しみ、怒り、痛みなどを
心のできるかぎり深いところの中心に据え、それはそれとして、日常のしなくてはならぬことを、
がっちりと行うことである。
(1997年7/9夕刊より)
紙面では「癒し」というテーマで書かれていたのですが、
私にはこの「据える」という言葉がとても印象に残りました。
(※アレクサンダーテクニークは心理療法ではありません。)
ただなんとなく日常を送るのではなく、
「据えつつ」送る。
でも、深いところだけに潜って行ってしまうのではなく、
日常もがっちりと、やり抜く。
海の全体
こんなイメージを自分の中に持っとくと、
「自分は今どの辺から見てるかなぁ?」っていう
目安にもなって、便利ですね。
この「据える」というのは、
アレクサンダーテクニーク的には
ガチガチに固定するというよりは
「ゆらぎつつ据える」ということになるんじゃないかなと思っています。
そういう在り方を、目指して行きたいなと思っています。
と言っても、レッスンですることは変わらずです!
「どのような自分の使い方で、日常を生きるか」を
引き続き地道にコツコツ、
いらして下さった方と共有していけたらいいなと思っています。
それではレッスンでお会いしましょう(^o^)
コロナ感染対策については、こちらをご覧ください。