2020年9月22日
「私、今左右対称じゃないですよね?」
「ゆがみを正しく直しているんですか?」
こういったことを、
生徒さんに聞かれることが割とよくあります。
みなさん、きっとある種の「正しい身体」というものに、
関心があるんだと思います。
でも実を言うと、ワーク中の私はそこはあまり見ていません。
大事にしているのは、
「全体がつながり合っているかなぁ?」
「部分部分で堰き止められちゃっていないかなぁ?」
ということ。
機能的なつながりがちゃんとあれば、
どこかに不具合があったとしても
身体は「その中での最善」を尽くせるように出来ているんです。
例えば、右腕を骨折したりねんざしたりしたとしたら、
その時点で、腕は左右非対称ということになります。
では、左右非対称になってしまったら、自分をよりよく使えないのか?と言ったら、
そんなことはないはずです。
その時、その状態、その環境での
よりよい使い方を目指せばいいし、
実際それは可能です。
左右差などの「部分」にこだわるよりも、
全体の機能を統合する仕組み(プライマリーコントロール)に働きかけた方が、
結局は「話が早い」気がします。
これって身体に備わっている「生命としての知恵」なんじゃないかと思います。
私たち教師は、その知恵をちょいとお借りして、お伝えする立場ですね。
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知識や情報が豊富になっていくと生命、心身を部分部分で捉えがちですが、
私たちは、パズルのように部品を組み合わせて出来ているのではなく、
「一個の有機体である」
というところから、スタートしています。
どうやら、部分のパーフェクトよりも、全体のベストを目指す方が、
生命の知恵の恩恵って、たくさん受け取ることが出来そうです。