2020年11月14日
「思考のフリーズと温泉」シリーズ、
ようやく最終話です。
実はアレクサンダーテクニークは、
残念ながら「このボタンを押せば電気がつく」というような
ハウツーものではありません。
このブログで「すぐに役立つ」ようなお話ができないのは、
歯がゆい思いもありますね 。
「プロセスの網の目」と私は呼んでいますが、
ワークすることによって「気づき」が増えていき、それらがネットワークになっていく…。
これがアレクサンダーテクニークでやっている学びの過程なんじゃないかと今の私は思っています。
「気づき」には、
「ヤッター!」と思う気づきもあれば、
「がっかりだなあ」という気づきもあります。
そして気づいたことについて、
もっと深めようと思ったり、自分の課題だなあと考えたりして取り組んでいくことで、個々の気づきが徐々に結びついて、ネットワークになっていくのです。
つまり、がっかりだなぁという気づきも
しっかり自分のリソース(資源、資産)になっていくんです!!
自分の課題があってそれに取り組んでいくことは、温泉掘りに似ている気がします。
「この辺を掘ってみると温泉が湧くかもしれないぞ」と仮説を立てて掘っていく。
その仮説が大ビンゴ!のこともあるけれど、
不発とか、イマイチとかいうことも結っ構~あります。
もしもイマイチだとしても、
それらの気づきが結びついて網の目のようになっていくと、
だんだん新しい手がかりに気がついていったりします。
そもそも思考のフリーズも、
ワークを通して気づいた自分のパターンのひとつでした。
気づく前は「なんかうまくいかないなあ」としか思っていなかったのです。
そしてイマイチの場所は、
ちょっと放置してみるのも一つの手です。
私の場合、「思考のフリーズ対策」という温泉を掘っていたけれど
いつのまにか放置していました。
そしてある生徒さんのレッスンをきっかけに、
全く違う場所から違う取り組みとして、新しい温泉を掘ってみたら、
最終的に最初の穴と繋がって、いい感じの温泉が沸いたのでした。
それじゃあイマイチの場所を掘ることは結局無駄だったのか?と言うと、そうではありません。
その場所を掘ってみたことで
その場所の景色が視野に入ってくるようになり、
「今の私はこの場所じゃないなー」と思うようになったのです。
また、克服したい課題を見つけると、
取り組みに必死になって周りが見えなくなってしまうという
自分のパターンに気づいたことも、放置に至った要因のひとつでした。
* * *
私はいつも、たくさんの仮説たちと共に学んでいます。
完全なる答え、大正解にはなかなか行き着きませんが
それでも時々出会う温泉を楽しみながら、
これからもワークして行こうと思います。
そしてこれらのリソースを基に、
レッスンでは生徒さんの「温泉掘りのお手伝い」が出来たらいいなと思っています。
ようやく温泉の話ができました~。
ちょっとムリヤリだったかなぁ…。
今までのお話。
・思考のフリーズと温泉(フリーズ篇)
・思考のフリーズと温泉(メロディーあきらめ篇)